ほぼ日嘘日記 粘土検定

今日は今までずっと勉強してきた粘土検定の試験日だ。試験の構成は前半30分の筆記テストの後、実演テスト60分でお題の物を創作する。

俺は筆記テストを余裕でクリアし30分どころか開始5分で解き終えてしまった。25分間暇になったので、明日に控える将棋の大会決勝戦の戦略をものすごい脳を回転させて練っていた。(出場してないけど)

そんなこんなで時間は過ぎ、実技テストとなった。ちっ、やっとか。

お題はヘビ。周りの奴らはみんなありきたりなヘビを作り出した。ふん、凡人どもが。私は違う。私は与えられたヘビのお題に、ヘビどころか龍を作って見せた。

0から龍を生み出す、さながらドラゴンボールを作り出した神様だ。違うのだ、格が。

与えられた課題に沿った無難な作品を作ろうとする雑魚達とは根本から脳みそが違う。(一緒に受けた英明は別だよ。英明は優しいし山手線の駅名だってたくさん知ってるんだい!)

ついに完成した作品を提出し、審議を待つ。

どうしよう、検定合格したら!夕飯は英明と一緒にラーメンかもな!そんなことを考えて浮かれていた。審査員にその場で告げられた。「不合格です。」本来こういうのは後日結果発表だが、嘘日記なので当日合否がわかるのである。さらに、分かったのは、俺の会場では合格者が50%を超えていたそうだ。なぜだ。なぜ俺の作品が不合格で、あの凡人達の作品から合格が出るのだ。私はすぐさま、審査員に問い詰めた。「どうしてだ!俺とあいつのどこが違うってんだよ!」

答えは、こうだ、「蛇足だ」と。その言葉を聞き、俺は、芸術はいつの世も理解されないものだと悲しみに浸った。審査員はつづけた。「あと君ふつうに筆記テスト点数足りてないよ。」英明よ、どうかこんな俺を笑ってくれ。いや、奴は笑わない。なぜなら奴はビックリマンチョコのチョコをくれるくらいいい奴だから、、、

英明と帰りにラーメンを食べて帰った。(ちなみに英明はシンプルに不合格でした。)